日本橋三越本店

LUMIX FX7

*金色のライオン?
日本橋三越も師走のかき入れ時を迎え、賑わっていた。

同店正面玄関にあるライオン像は、待ち合わせ場所としても有名だ。
このライオンは大正3年、三越が日本初の百貨店として鉄筋5階建ての新店舗となった時、支配人日比翁助の発案で設置された。
三井銀行本店副支配人だった日比は、三越が百貨店となる基礎を築いた人物で、自分の息子に「雷音」と名付けたほどのライオン好き。

像は青銅製で、前足から尾までが269cm、頭までの高さが120cm。
ロンドン・トラファルガー広場にあるライオン像をモデルにした。
ロンドンのライオンは、動物画家ランドシィーアの作品だが、三越のライオンは、それを模して彫刻家・メリフィールトと鋳造家・エービーパルトが作りあげた。

大正12年関東大震災では火を被り、磨き直し。
太平洋戦争時には金属回収のために海軍省に供出したが、幸運にも溶解を免れ、東郷神社に奉納されていた。

激動を生きたこのライオン像、何とも歴史を感じさせる。