Alberobello

RICOH GRD 21mm

カステル・デルモンテと並び、1996年に世界遺産指定を受けたのがアルベロベッロ(イタリア語で「美しい木」という意味)だ。
この地域に特徴的なトゥルッリ(Trulli)と呼ばれる円錐形の屋根を見れば、誰もが興味を抱くはずだ。
小さな石を積んで、周囲に漆喰を塗った姿は、ちょっと見におとぎの国の家のよう。
トゥルッリを頂いた建造物は近くにも散在するが、アルベロベッロには1500軒ものトゥルッリがびっしりと立ち並んでいる。
今でも人が住む地域があるが、観光客の多いモンティ地区は土産物屋ばかりと言っていい。
通りにはイタリア語、英語、スペイン語、独語、日本語の案内が並ぶ。
歴史をさかのぼるとこの建物の歴史は、15世紀にまでさかのぼることができる。
当時この地の領主は、所領内に「建物」を作ることを禁じていたという。
農民達は考慮の結果、見回り人が来たらすぐに取り壊せるような建物を作ることにした。
そのため、土台も骨組みもなく、積み石をモルタルで固めず円錐状に積んだ「キアンカレッレ」という屋根を持つ独特の建物が生まれた。
これが、現在のトゥルッリの起源と言われている。