多摩森林科学園

EOS 30D

JR高尾駅から徒歩10分、八王子市廿里町に独立行政法人森林総合研究所多摩森林科学園がある。
聞きなれない廿里(トドリ)という地名は、鎌倉まで十里、秩父まで十里という同地の位置からきたという。
ここは戦国時代、北条氏と甲斐の武田が戦った古戦場。
江戸時代は幕府直轄地となり、伊豆・韮山反射炉で有名な江川太郎左右衛門が代官として治めた。
園内には当時植樹した「江川ヒノキ」も残っている。
同園の森林はすべて研究施設で、いわゆる公園ではないが、一般にも公開されている。
広さは、ざっと日比谷公園の3・5倍、56ha。
公園のように平坦ではなく、山そのものである。
園内の樹木は、シイやカシなどの暖温帯常緑広葉樹林、エゾマツ、トドマツなどの亜寒帯針葉樹林、ブナ、カエデなどの冷温帯落葉広葉樹林と大きく3つに区分できる。
8haあるサクラ保存林は、各地の著名なサクラ遺伝子を保存するため昭和41年に設置。
現在、サクラ250種、1700本が植えられている。
園内はまさに簡便なハイキングコースといった趣だ。
さすがにここまで来ると森林浴という言葉も真実味がある。
写真上:EOS30D、写真下:GRD21mm
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