夜のピクニック

Canon LiDE500F

第26回吉川英治文学新人賞、第2回本屋大賞を受賞した恩田陸著「夜のピクニック」が文庫化された。
映画化を記念しての発刊と思うが、新刊本は手に余ると考える通勤読書族には朗報だ。
恩田陸宮部みゆきと並ぶストーリーテラー
郷愁的な情景を描いた作品には定評があり、「三月は深き紅の淵を」その姉妹編とも言える「麦の海に沈む果実 」などは印象深い。
【ストーリー】
24時間丸1日をかけて、80キロの道のりを1000人で共に歩き通す、学校伝統の行事「歩行祭」。
串田貴子は、今年で最後の歩行祭で、密かに賭けをしていた。
一度も話をしたことのないクラスメイトの西脇融に話しかけるという賭けだ。
2人は父親が同じで実は血のつながった兄妹という共通の秘密があった。
何も知らない級友達は、互いを意識し合う2人を「恋人同士」と誤解し、しきりにけしかける。
互いを意識し合うまま「歩行祭」はスタートする。
果たして貴子は賭けに勝つことができるのか…