Jazz in Wet

Canon LiDE500F

「トゥゲザーしようぜ!」はルー・大柴(笑)
このアルバムは、吉祥寺メグのオーナーで、ジャズ評論家の寺島靖国がプロデュースする「寺島レコード」の第1弾だ。


1曲目の「ハンクス・ムード」が気に入った。
軽快な演奏で録音も実に新鮮、トップに持ってくるのも当然と思える快演だ。
ドラムスがリーダーだけに、リズム主体の録音もうなずける。
ピアノも聞かせどころでは、しっかりとメロディを刻み好感が持てた。
逆にいただけなかったのが8曲目の「枯葉」
導入部のドラムがメロディと全体の進行を壊し、それが最後まで続く。


音楽はスローとアップだけで構成されているわけではない。
緩・急つけがたい中間部の演奏は、曲全体を支配する重要パートだ。
アルバム全体を聞いて、このミディアムテンポの演奏が最も気になった。
一言で言って、「どうにもぶっきらぼうな一本調子だ」


マサイ族のダンスを例に出すわけでは無いが、リズムを支配するビート感は、アフリカ系にはかなわない。
まさに血管中にリズム因子が流れているようだ。

しかし、日本人には日本人の感覚がある。
ラテン系の音楽もそうだが、メロディ重視のコンテンポラリー・ジャズを志向するのも面白いと思った。


♪アローン・トゥゲザー/松尾明トリオ
寺島レコード:TYR-1001

松尾明(Dr)
寺村容子(Pf)
篤田憲二(Bs)
MAYA(Vo)
西田幹(Tr)