SIGMA DP1

LUMIX FZ50

一昨年秋のフォトキナで発表され、大きな話題をさらったシグマのコンパクト・デジタルカメラDP1が、いよいよ発売された。
単焦点&高級コンパクトカメラというと、何かとリコーのGRデジタルと比較される。
しかし、その個性はかなり違う。
DP1はコンパクトと言っても、GRデジタルより二回りは大きい。
無論、意味のない大きさではなく、APSサイズのFOVEONセンサーを搭載するのだが…。
約10万円という高価格ながら、ボディの質感はキャノンG9ほど高くない。
つぼに入った時には、一眼レフ顔負けの画を見せてくれるが、一つ一つの操作に時間がかかるのが難点だ。
最新のカメラで、素早い起動、高速なAF、迅速な書き込みに慣れてしまった身には、DP1の操作感はいかにものんびりとした別世界に見える。
後継機では改良されるだろうが、まぁこれはこれで中々好印象だ。
さながら、往年の旦那趣味に彩られた世界がイメージできる。
「ぶらりカメラ散歩」に最も適したカメラ、それがこのDP1じゃないだろうか。

Canon PowerShot G9

LUMIX FZ50

昨年末、キャノンのパワーショットG9を購入した。
前機種G7がベストセラーとなったキャノンの上級コンパクトデジタルカメラ、パワーショットシリーズの頂点に立つモデルだ。
しかし、正常進化したG9は、あまりにもG7を意識しすぎた感があり、面白味に欠ける。
望遠こそ6倍ズームの210mmだが、ワイド端は35mmと平凡で、ボデイの高い質感と過不足ない機能はあまりにも優等生的だ。
そのせいか、年末から現在まで中々外に持ち出す機会がない。
ボヤボヤしているとより広角を意識した次機種が出てきそうだ。
早く使い倒さないと…(笑)

Gypsy Jazz

Canon LiDE500F

新世代のギターデュオ、ABE-KOBA(アベコバ)のデビューアルバム「情熱」
タイトル曲はテレビ東京の人気プログラム「美の巨人たち」のクロージングテーマに採用されている。
リード部はスペイン・フラメンコ調のギターを奏でる小林圭吾(左)が受け持つが、日本人離れしたテクニックは中々のもの。
これからも素敵な無国籍風ギターミュージックを聞かせてもらいたい。

Ubiquitous at Ginza

Canon LiDE500F

来週20日から、ユビキタス実証実験「東京ユビキタス計画」が銀座で始まる。
これは昨年末の展示会「トロンショー2007」で紹介されたもので、道案内、店舗情報など、街に関するさまざまな情報を持ったタグを専用の端末「ユビキタスコミュニケーター」で読み取り、最新ITによるインフラ体験をしようというもの。
展示会場などの限定的な条件ならばともかく、一般参加の大規模公開実験は珍しい。
貸し出されるコミュニケーターは30台程度と少ないが、バーコードリーダーを装備した携帯電話でも参加できる。
この場合、得られる情報量は限定的だが、こうした経験のない方は一度トライしてみてはいかがだろう。


■東京ユビキタス計画ホームページ http://www.tokyo-ubinavi.jp/jp/ginza.html

Albert Anker

Canon LiDE500F

渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開催中の「アンカー展」を見た。
アルベール・アンカー(1831-1910)は、スイス出身の写実主義画家。
同国では、存命当時から大変な人気を得た国民画家の一人だ。
一年の大半をパリで過ごし、夏の間だけ故郷スイスに帰る生活を30年続けたが、作品の多くは、牧歌的田園の中で暮らす少年・少女と村人をモチーフにしている。
室内の微妙な光の中で少女の横顔をとらえた作品はフェルメールを、繊細で透明感あふれる水彩はワイエスを思い起こさせる。
アンカーの本格的な回顧展は我が国初。
作品の大部分がスイス国内にあるため、これまで日本では知られることがなかった。


写真がようやく一般化してきた19世紀末、ヨーロッパでは画家の作風も大きく変化する。
外光を強く意識した印象派からフォーブやキュビズムが生まれ、世紀末を迎えた世界観から、象徴派、シュールレアリスムが誕生する。
アンカーの作風は見ての通り、新古典主義をそのまま継承した確かな写実と、史実や宗教ではなく身の回りに題材を取った新世代の感覚が同居している。



■髪を編む少女(1877)
油彩、キャンバス
今回出品された作品の中では1、2を争う傑作。
左上方から差し込む光が少女の横顔を際だたせている。
暗い背景と明るい金髪の対比が見事だ。
髪を編み、学校へ行く準備をする少女が見下ろすのは教科書だろうか。
画家の非凡な目は、日常のありふれた所作の中に厳粛な美を見い出している。




■マリー・アンカーの肖像(1881)
油彩、キャンバス
抑えた色調の中に知性と気品が漂う肖像画だ。
襟元の淡いブルーのリボンが控えめに個性を主張している。
都会的なセンスを感じる作品で、スイスの片田舎というよりパリのモード雑誌を思わせる。

※マリー・アンカー(1872-1950)は、画家の次女で1892年にヌシャテルの音楽教師アルベール・カンシュと結婚した。




静物「お茶の時間」(1877)
油彩、キャンバス
35点ほど描いた静物画も卓越したデッサン力が伺える第一級のものばかり。
18世紀に、近代的な作風で静物画の世界に新たな道を開いたシメオン・シャルダン(1699-1779)を手本としているが、注意深く配された食器や皿に、作者の練り上げられた世界観が反映されている。
2000年に開催したマネ静物画展では「近代画家として、セザンヌ以前に刺激的で奥深い静物画を描いたのはマネとアンカーだけ」と紹介するほどだ。




■編み物をしながら本を読む少女(1885)
木炭、鉛筆、淡彩、紙
背後の窓から差し込む光に照らされ、若い女性が手仕事を進めている。
膝の上には一冊の本。
写実に優れたアンカーの描写力が、写真以上の迫真性を生み出した一枚だ。
淡彩の淡いコントラストながら、衣服の布地は大変丁寧に描かれている。
アンカーのアトリエには布製品の膨大なコレクションがあり、彼はそれによってマテリアルに対する目を磨いたという。

BLADE RUNNER

Canon LiDE500F

公開後、世界のメディア全体に多大な影響を与えた映画「ブレードランナー」の5枚組コレクターズ・エディションDVDが発売された。
米国ではBDでも発売されているようだが、日本では見送られた。(残念)

内容は、5種の「ブレードランナー」1リドリー・スコットによる2007ファイナルカット、21982US公開版、31982インターナショナル公開版、41992ディレクターズカット版、5テキサス・コロラドなどで公開前に試写上映されたワークプリント版とメイキング、インタビュー、未公開カットを収録した。

ワークプリント版には、冒頭のデッカードとすし屋の会話に基づく皿が出てくる。
エビだということなんだけど、ウ〜ン…どう見ても煮浸しの茄子にしか見えません(苦笑)
オヤジ、これなら4つでもいいだろう。


ブレードランナー
原題:BLADE RUNNER(1982)
監督:リドリー・スコット
製作:マイケル・デイーリー
脚本:ハンプトン・ファンチャー、デイヴィッド・ピープルズ
音楽:ヴァンゲリス
出演:ハリソン・フォードルトガー・ハウアーショーン・ヤング

GRAN TURISMO 5 Prologue

Canon LiDE500F

一昨年以来、首位を快走してきた任天堂Wiiも、ここに来てどうやらPS3と肩を並べるところまできた。
PS3の販売がようやく上がってきたと考えることもできるが…


無論、任天堂も黙ってはいない。
昨秋以降、ファミリー層にユーザーを絞り、「Wii Fit」と「Wiiバランスボード」を発売、
健康と遊びを取り入れた新たなマーケット開発を行っている。
対するPS3は、ようやく真打ちといえるメジャーソフト「グランツーリスモ(プロローグ)」を発売。
廉価版の本体発売とあわせ、ようやく勝負できる体制が整った。

もっとも、この「グランツーリスモ(プロローグ)」を遊んでみると、名前通りの顔見せ版で、どうにも半端なことこの上ない。
少なくとも現状では車のチューン・アップはできないし、話題の日産GTRも吊るしのまま使うしか無いのが辛いところだ。