Canon Dial35

1960年代末期に発売されたスプリングモーターでフィルムの自動巻き上げ・巻き戻しができる、当時としては画期的なハーフサイズ・コンパクトカメラ。
露出計用のCdS受光部の形が電話機のダイアルに似ているところから「ダイアル３５」と名付けられた。
測光・露出制御はシャッタースピード優先式EE、ピント合わせはファインダー視野内に近・中・遠の距離を表示するゾーンフォーカス式を採用。

写真は露出計用の電池がMP型からHD型の1.3Vに変わり、フィルム感度の使用域がISO10〜1000に拡大した２型。（ベル＆ハウエルブランド）
他にプロトタイプでオリーブドラブに塗装したアウトドア仕様もあった。

ニコンの現執行役員後藤哲朗氏は、新入社員にこのダイアル35を見せ、デザインが持つ商品力を理解させるという。
確かにこのダイアル35はキャノンらしいウィットに溢れているが、私はニコンＦ３が持つ実直なスタイルも好き。
カメラ好きならずとも、一度手にすれば手放せなくなる感触だから