森永抹茶キャラメル

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森永の抹茶キャラメルが好きだ。
キャラメルの甘さと抹茶の渋さが同居する、これが中々良いんです。(笑)
ご存じの人も多いだろうが、日本で最初にキャラメルを作ったのは森永太一郎(森永製菓創業者)だ。
しかし創業当時、太一郎が作っていたキャラメルはアメリカで覚えたもの。
バターやミルクを多量に使うソフトタイプで、常客は西洋人や海外帰朝者、三田の福沢諭吉家程度だった。
当時のキャラメルは保存性にも問題があった。
キャラメルの主原料は砂糖だが、アメリカでは製菓用に特殊な精製糖を使い、水飴もコーンが原料で、製造もシンプル、保存性も良かった。
しかし、日本で作るとなると、輸入精製糖には高額な関税がかかるため、精製不十分な国内産を使わざるをえない。
米や澱粉麦芽で発酵させた国内産の水飴は製造に手間もかかり、日本の高温多湿の気候は品いたみの天敵だった。
バラ売りのキャラメルは、一粒ずつワックス紙で包装し、「衛生佳品」を売り物とした大人向けの高価な上等菓子だったが、それでも溶け出してベトベトになったり、糖化して口当たりがザクザクになったりした。
そこで乳製品を減らして柑橘系の香りを利かせたり、煮詰温度を高くして保存性をよくするなどの工夫を重ね、明治45年に1斤80粒と小サイズ化した10斤缶を発売した。
明治後期から大正にかけて、乳製品の栄養価値が注目され、バターやミルクが愛好され始めた。
これを機に、今度は原料の乳製品配合を増やし、大正2年、初めて「ミルクキャラメル」の名で発売した。
「スタンダード」を名乗るには、やはりそれなりの歴史があるということか…