オリーブオイル

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いくつかあるイタリアのオリーブオイル・コンテストでも、スポレートのカイオ・メリッソで開催するエルコーレ・オリバリオは最も格式の高いものだ。
1993年から毎年開催し、今回で14回目になる。
対象はエキストラ・バージン・オリーブオイルとDOP(原産地名称保護)適用オリーブオイル。
それぞれ香味の軽いもの、中位のもの、芳醇(ほうじゅん)なものの3セクションに分け審査を行う。
今回のコンテストにはイタリア各地から331点のオリーブオイルが参加、83点が最終審査に残った。
2日間にわたる厳正な審査の結果、エキストラ・バージン・オリーブオイル1位にはコセンツァのアジエンダ・アゲリコーラ・リブランディ・パスカーレ社など3社、DOP1位にはカンポバッソのマリーナ・コロンナ社など3社が選ばれた。

日本では、年間約250万トンの植物油を消費している。
これは計算すると、1年間に一人が20kgの植物油を消費していることになる。(工業用も含む)
日本以外の国を見ると、消費する植物油の中で最も多いのは、自国農産物から生産する植物油であることが分かる。
アメリカとブラジルでは大豆油、ドイツでは菜種油、イタリア・ギリシャ・スペインではオリーブ油、マレーシアではパーム油といった具合だ。
もっとも、アメリカでは大豆油が全体の90%以上、ブラジルでも全体の80%以上が大豆油なのに対し、イタリアでは最も多いオリーブ油でも全消費量の約40%だ。
大豆、ひまわりなど、その他の植物油を含め、バランス良く消費していることが分かる。
イタリア料理が健康的である秘密がここにあるのかもしれない。

コンテスト会場「カイオ・メリッソの天井」のみリコーGRD21mm